【肉道大百科】宮崎県・黒岩さんが育てる
「土鶏」特集
鶏の本能を引き出した高品質な地鶏!
黒岩さんの「土鶏」は独自の「黒岩養鶏法」で鶏本来のおいしさを引き出す王道の地鶏。
圧倒的に風味が濃く、歯ごたえがあって未体験の「鶏肉」の魅力を感じます!
放し飼いで育てるので自然治癒力が強く、抗生剤等を使わずに済むので安全面も◎。宮崎で話題の地どりです。
黒岩さんの「土鶏」は普通の鶏とここが違う!
黒岩さんの「土鶏」と、普通の鶏の違いは以下の通りです。
普通の鶏
- 比較的淡泊な味わいで、うま味は味付けの味に隠れがち
- 脂の多い部位はしつこく、少ない部位はパサパサしてしまうことも
- 鶏舎での飼育。薬剤を使い人間が健康管理に関与しないとうまく育たない
黒岩さんの「土鶏」
- 鶏がもつうま味・風味が濃くしっかりした歯応えを感じさせる
- 脂が適度でしっとりしていて、しつこさを感じさせない
- 王道の地どりの風味と歯応え+大自然での放し飼い。土を食べて免疫を高め自由に運動して健康的に過ごす
健康的でおいしい
黒岩さんの「土鶏」のおいしさの特徴
1地どりの味が濃いのに、
後味はしつこくない
鶏舎飼いより放し飼いの地鶏の方が肉質が良くうま味も豊かであるのが一般的ですが、黒岩さん独自の「黒岩式養鶏法」はその先を行く「山林放飼」を採用しています。
自然豊かな広い山中での放し飼いは、より一層地鶏を鍛え上げ、濃い風味と心地よい食べ応えを実現してくれます。
風味が濃いといってもしつこさはなく上品な後味で、様々な鶏料理、特に洋食をワンランク上の味わいに引き上げてくれます。
2生産者のイチオシは「むね肉」
生産者の黒岩さんは「本当においしい鶏肉はむね肉がうまい。」と語る程むね肉に特別なこだわりを持っていて、育てている品種はフランス原産の「ラベルルージュ」という胸板が発達しておりむね肉がしっかりとれる鶏です。
この鶏のむね肉は基本的には「ふっくら柔らか」なのですが、放し飼いで適度な運動しているのでそこに「歯応え」がプラスされてまさに他にない逸品に仕上がっています。
もちろんうま味もしっかり詰まっています!
3しっとりして臭みのない脂と鶏皮
黒岩さんの「土鶏」は脂の質が良くしっとりとしていて、脂っぽさをあまり感じません。
普段の鶏肉は脂が多い部位はこってり、脂の少ない部位はパサパサしがちですが、「土鶏」は程よい脂のりで肉質もしっとりしているためどの部位もおいしく味わうことができます。
また、市販の鶏肉なら気になることもある臭みも、「土鶏」ならほとんど感じません。
黒岩さんの「土鶏」のおいしさの理由・こだわり
1「山林放飼®」を軸とした
「黒岩式養鶏法」で飼育している
黒岩さんは、宮崎県・尾鈴山にある東京ドーム約4つ分の広さがある黒岩牧場で、鶏の放し飼いを軸とした独自の「黒岩式養鶏法」で土鶏を育てています。
「黒岩養鶏法」では、鶏が持っている本能を引き出し、鶏自身の力で成長してもらうために「生きるための自然環境」を与えるほかはむやみに関わりません。
こうすることで鶏たちは自由に動き回り、土をついばみ、抵抗力や自然治癒力を高めて自然と健康に育ちます。
その結果、肉質や味が磨かれるだけでなく抗生剤などの薬剤を投与する必要もなくなり、美味しく安全なお肉になります。
このような育て方をしている鶏は他に無いため、土鶏の味わいは唯一無二と言えます。
2自然の抗生物質である土を食べ
体調を整えている
本来、鶏は体調が悪くなると体調を整えるために「土」を食べる習性があります。
黒岩牧場の鶏たちも体調が優れないと感じたら鶏自ら土を食べます。山の土には天然の抗生物質が含まれており、この土を食べている鶏たちには余計な薬を与える必要がありません。
鶏の命にかかわる病気の際には人間が治療として薬を与えますが、基本的には人間は鶏を「見守る」というスタンスで鶏の健康管理は鶏自身に任せています。
このように野生に似た環境で本能を引き出して育てることは、安心安全なお肉生産につながるのです。
3一貫体制によって高品質を保つ
黒岩牧場には鶏たちの成長段階ごとに分けられた鶏舎が6舎、すべて同じ農場の中に建てられています。
鶏業界は分業が進んでいて、「ヒナ」はヒナの養鶏場、「成鶏」は成鶏の養鶏場と別々の牧場で育てられる事が一般的です。
しかし黒岩牧場ではヒナから一貫して育成し、全ての成長過程における健康・品質維持を自らの責任で行っており、また飼育の途中で鶏が転々としないので血統の違う品種と混ざることもありません。
さらに管理棟や加工場も敷地内に完備。鶏を育ててからお客さまに届けるまでのほぼ全てを黒岩牧場で完結し、自らの責任で高品質の維持に努めています。
生産者に一問一答!こだわりを聞いてみた
黒岩 正志さんに聞きました!
宮﨑県・宮﨑市、尾鈴山の自然豊かな山の中にある黒岩牧場。鶏のもつ本能を引き出し、活かす養鶏法で安全かつおいしい鶏肉を生産しています。
- 「黒岩式養鶏法」はどのような思いから生まれたのですか?
-
現在の養鶏法は絶対間違っているという思いからです。
人に人格があるように鶏にも「鶏格」があります。
「鶏肉を売るため」と鶏の本能を押さえつけ、狭いゲージに入れ、窓もなく風も日の光も入らないような環境での生活を強いることなどあってはなりません。この劣悪な環境こそが鶏インフルエンザが流行る原因でもあると思います。私が思う養鶏の理想形は、昔の映画にあったような、普通の家の庭先を鶏たち自由に動き回って、おいしい水を飲み、日の光を浴び、新鮮な空気を吸い、土や落ち葉をついばみながら健やかに過ごしている風景です。この風景を大規模にしたのが「黒岩式養鶏法」です。
いずれこの養鶏法を一般化し、昔の映画のように養鶏場でない人でも鶏を養うことができるように教え、広めていきたいです。 - フランス産の鶏を国内で放し飼いするのはユニークですね。
-
私が理想とする「高品質・安心・むね肉がおいしい」の三拍子そろった品種が、この「ラベルルージュ」というフランス産の鶏でした。
ラベルルージュを飼うために、この鶏を扱っている京都の会社で「鶏を売ってくれるまで帰らない」と粘って手に入れたほどです。
ラベルルージュはフランスで安全性と高品質が認められ、「優良品質」の認可を受けている鶏です。さらに胸板が長く発達していて、「鶏の本当のおいしさはむね肉でわかる!」と考えていた私にとって、とても理想的な鶏でした。この理想的な品種を理想的な飼育法で育てれば最高の鶏肉が生まれると考えて取り組みはじめ、実際に生まれていると思っています。
黒岩さんが教える「土鶏」の一番おいしい食べ方
生産者が一番美味しい食べ方を知っている!
生産者おすすめの「チキンソテー」「蒸し鶏」「煮物」での食べ方をご紹介します。
- チキンソテー上品な「洋食」が焼くだけ簡単
- 蒸し鶏歯応えと味の奥深さを楽しむ
- 煮物クリアな脂で他の鶏との違いが際立つ
「チキンソテー」
- 材料(2人前)
- ・地どり(もも・骨なし)…300g
- ・ベビーリーフ…適量
- ・ミニトマト…お好みの数
- ・塩…適量
- ・こしょう…適量
- ・ピンクペッパー…適量
- 作り方
- 1:地どりは調理の20分前くらいに冷蔵庫から出して室温に戻しておく
- 2:お好みに応じて脂の塊を丁寧に取り除き、筋や厚みのある部分に切れ目を入れる
- 3:皮と肉に6:4くらいの割合で塩、こしょうを振りかけ10分ほど置き、水分が出てきたら拭き取る。
- 4:油を引いたフライパンに皮目を下にして肉を入れ、均等に皮に焼き目が付くよう弱火で8~10分ほどじっくり焼く
- 5:皮目がパリっとしてきたら裏返し、弱火で5分ほど焼く
- 6:フライパンから取り出し、食べやすい大きさにカットしたら完成
「蒸し鶏」
- 材料(2人前)
- ・地どり(むね)…300g
- ・酒…大さじ1
- ・鶏がらスープの素…小さじ1と1/2
- ・長ネギ…1/2本
- ・お好みのタレ…適量
- 作り方
- 1:地どりは調理の20分前くらいに冷蔵庫から出して室温に戻しておく
- 2:むね肉に切れ目を入れて開かせたら、両面にフォークなど数か所刺す
- 3:ポリ袋にむね肉、半量の鶏ガラスープの素を入れよく揉んだら酒・残りの鶏ガラスープの素を入れ、再度揉む
- 4:鍋で水を沸騰させ、そこに揉みこんだむね肉を入れ落し蓋をして中火~弱火の間で3分ほど煮込む
- 5:肉を裏返してさらに弱火で2分ほど煮込んだら鍋から取り出し、食べやすい大きさにカットする
5:細く切った長ネギを散らして完成
「煮物」
- 材料(2人前)
- ・地どり(手羽先・手羽元)…240g
- ・じゃがいも…2~3個
- ・水…1リットル
- ・酒…50cc
- ・みりん…50cc
- ・しょうゆ…80cc
- ・砂糖…大さじ3
- ・しょうが…1かけ
- ・油…適量
- 作り方
- 1:地どりは調理の20分前くらいに冷蔵庫から出して室温に戻しておく
- 2:じゃがいもをお好みの大きさにカットする
- 3:手羽を軽く水洗いし水気を取ったら、油を引いたフライパンで軽く焼き目をつける
- 4:3に具材・水・調味料をすべて入れ20~30分煮込み、灰汁が出てきたら都度取る
- 5:手羽と具材に十分火が通り味が染みていたら完成
黒岩さんの「土鶏」を食べた運営スタッフの声
「鶏そのものの味」を感じる
生産者さん一番のおすすめと書いてあったので、シンプルにソテーにして食べてみました!
むね肉はダイエットの時に食べるあっさりした肉、という印象だったのですが、味がしっかり付いてました!「鶏の味」というのを初めてきちんと認識できた気がします。(20代・女性)
ホロっとほぐれて食べやすい
あえて骨付き肉で、照り焼きチキンを作りました。
ひと噛みで肉がやわらかくホロホロとほぐれていき、中からうま味が溢れて骨の最後の最後まで余すことなく食べつくしました。骨つき肉でパーティー的な雰囲気が味わえたのもよかったです。(30代・女性)
脂身のおいしさに感動
手羽を購入して、料理上手な母と煮物を作りました!
調理中は皮が多めで脂っぽそうだなと思ったのですが、食べてみるとそんなことはなくしっとり上品な味わいで、脂が苦手な母もしっかり皮まで味わっていました!(20代・男性)