【肉道大百科】東京都・東京しゃも生産組合の
「しゃも」特集
歯ごたえと野生的な味わいが光るしゃも
東京しゃも生産組合のしゃもは、かつて江戸の町で人気だった「しゃも」の味を現代に復活させた東京が誇るブランド鶏!
出汁との相性抜群のうま味を持つ東京しゃもは、日本で一番有名な親子丼店や高級和食店でも使われている一級品!
「東京しゃも」は普通の鶏とここが違う!
「東京しゃも」と、普通の鶏の違いは以下の通りです。
普通の鶏
- 柔らかく、煮ると歯応えがない
- あっさりと淡泊な味わいが特徴
- 昭和40年代ころから養鶏の主流になった品種(プロイラー)
東京しゃも
- 煮てもしっかり残るしゃきしゃきとした歯応え
- 野性味のあるうま味で、出汁を使うような和食との相性が抜群
- 江戸時代に隆盛を誇ったしゃもの血統を色濃く受け継ぐ
出汁を使う和食との相性抜群!
東京しゃものおいしさの特徴
1長谷川平蔵が愛した
江戸時代の味わいを再現
江戸時代、しゃも同士を戦わせる「闘鶏」の流行をきっかけに、「しゃも鍋」を食べる食文化が江戸の町に根付いていきました。火付盗賊改の長谷川平蔵もしゃも鍋を好んで食べているという設定になっているので、ご存じの方も多いと思います。
しゃもはその独特のうま味と、煮てもしっかりと残るしゃきしゃきとした歯ごたえが江戸っ子に人気で、まさに江戸を代表する名物でした。
「東京しゃも」は、この江戸時代のしゃもの血を75%も引いています。全国の「しゃも」と名の付く品種の中でも最もしゃもの血が濃い銘柄と言われており、「江戸伝統の味わい」を、最も忠実に現代に蘇らせていると言えます。
2しっかりしたうま味と
野性味ある味わい
現代の鶏は一般的にあっさりと淡泊な味である事が多いのですが、「東京しゃも」は、一口で明確に他の鶏との違いが分かるくらいしっかりしたうま味と野性味ある味わいを宿しています。
品種から飼育法、餌までも江戸時代の飼い方にならっているからこそ実現した伝統的なうま味と味わいを、是非一度お試しください。
鶏の味の濃さでいえば肉道で別途取り扱っている黒富士農場の鶏肉の方が濃いですが、野性味を感じるという点では東京しゃもの方が上。印象に深く残る味わいです。
3出汁、和食には東京しゃもが
一番合う!
従来の鶏肉はあっさりしていて、うま味、言い換えると「コク」が控えめで、鶏のもつ味わいを感じづらいという欠点があります。
その点、浅野さんの育てる「東京しゃも」は、コクをしっかりと宿しているため出汁との相性も抜群です。さらに調理してもうま味が逃げにくいので、最後までしっかり肉にうま味が詰まったまま!
和食や出汁を扱う料理に使用する鶏肉なら、肉道で販売している鶏肉の中で東京しゃもが一番です。
また、日々行列が絶えない日本一有名な親子丼を出すお店や高級な和食店でも東京しゃもが使われており、東京が誇るブランド鶏としての地位を確立しています。
「東京しゃも」のおいしさの理由・こだわり
1「東京しゃも」が生まれるまでの道のり
柔らかくあっさりした味のブロイラー種が養鶏業界で一般的になっていく中、味に物足りなさを感じていた人々から「しゃも」の持つ「ワイルドな味わいと独特の歯ごたえ」の復活を望む声が上がりました。
そこで、昭和40年代に東京都と養鶏場が協力し、しゃもの味を復活させる取り組みがスタート。
しゃもは「卵を産む量が非常に少ない」「気性が荒く群れで飼うのに向いていない」という難点があり生産性があまりよくありませんでしたが、純系しゃものオスと、卵を産む力がある地どり(ロードアイランドレッド)を掛け合わせ、その子供のメスと純系のしゃもを掛け合わせてしゃもの血を濃くする「三元交配」にたどり着きました。
そして昭和59年、ついに江戸伝統のしゃもの味を持ちつつ、卵をしっかり産む生産性を実現した「東京しゃも」が誕生しました。
2東京しゃも専用の餌も開発
「東京しゃも」には市販の餌を与えていません。生産者さんたちが江戸時代に使われていた餌なども研究しながら開発した、特徴ある味と肉質を最大限引き出すための専用の餌を与えています。
餌の原料はとうもろこしで、非遺伝子組替えかつ収穫後に農薬を使用しない「ポストハーベストフリー」の銘柄を厳選。とうもろこしの持つ脂肪酸やアミノ酸が、東京しゃもの香りや味わいを引き立てています。
加えて動物性たんぱく質である白身魚の粉末を与えることで、しゃも特有のワイルドな味わいを際立たせてもいます。
こだわりの餌は、原料の品質が良いためコストもかかるものなのですが、おいしさを極めるために妥協せずにこだわっています。
3あえて「ゲージ飼育」を採用
東京しゃも生産組合の軍鶏は、あえて鳥かごを地面から離して吊るしたゲージで飼っています。
東京しゃもの飼育期間は120日以上、場合によっては140日以上とブロイラーの約3倍ほどあります。
このような長い期間にわたって育成しても衛生的な状態が保たれるよう、汚れにくい「ゲージ」を利用しているのです。
また、交配によって闘争心が抑えられているとはいえ、「闘鶏」なので平飼いでは鶏同士が喧嘩をしてしまいコントロールが難しいことからも、ケージ飼いを行っています。
もちろんケージの広さは1㎡あたり10羽以下と密度が低く保たれているため、鶏へのストレス軽減にも配慮しています。
>生産者に一問一答!こだわりを聞いてみた
東京しゃも生産組合・浅野養鶏場の浅野 良仁さんに聞きました!
東京都・あきる野市の都内でも自然が残る地で養鶏場を営み、江戸時代から続く伝統の「しゃも」の味わいを現代に蘇らせ、「東京しゃも」というブランドを確立。
- 東京しゃものおすすめポイントはどこですか?
-
普段食べている鶏肉に対して「なにか物足りなさ」を感じてている方には是非、「東京しゃも」を召し上がってもらいたいです。
東京しゃもの肉をかみしめた時のしゃきっとした食感、うま味がにじみ出る感覚、出汁と共に食べた時の相性の良さなどは、ブロイラーでは体験できません。これまでは飲食店さんへの卸しが中心でお店でしか食べられないほど流通量が少なく、手軽に食べられるお肉ではありませんでした。ですが、この「肉道」での販売を機に「本物の鶏肉の味」を体験していただきたいです。
- なぜ普通の鶏よりも長く飼育するのですか?
-
飼育期間を長くする理由はふたつあります。
ひとつは、「東京しゃも」の持つうま味を濃くするためです。
鶏たちは長期飼育によりたくさん餌を食べ栄養を蓄えていき、鶏肉の中のアミノ酸を中心としたうま味成分がだんだんと濃縮されていきます。さらに、餌には動物性たんぱく質が含まれているので、うま味の中にワイルドなテイストが加わり唯一無二の濃厚なうま味が生まれます。もうひとつは、東京しゃものシャキシャキっとした食感を出すためです。
独特の歯ごたえは軍鶏の持つ特徴ですが、飼育期間が長くなればなるほど運動量が増えて筋肉が発達していくため、食感が強くなります。特徴的な味わいと食感を引き出すため、飼育期間120日以上と自主基準を定めています。
浅野さんが教える「東京しゃも」の一番おいしい食べ方
生産者が一番美味しい食べ方を知っている!
生産者おすすめの「しゃも鍋」「親子丼」での食べ方をご紹介します。
- しゃも鍋伝統の味。しゃも料理の定番!
- 親子丼老舗と同じ具材で本格調理
「しゃも鍋」
- 材料(2人前)
- ・東京しゃも(もも・手羽)…約500g
- ・ごぼう…1本
- ・お好みの野菜
- ・鶏ガラスープ…大さじ2
- ・和風だしの素…小さじ2
- ・薄口しょうゆ…150ml
- ・みりん…75ml
- ・水…1000ml
- 作り方
- 1:肉は調理の20分前くらいに冷蔵庫から出して室温に戻しておく
- 2:鍋で水を沸騰させ、鶏ガラスープと和風だしの素、しょうゆ、みりんを加える
- 3:肉と野菜を食べやすい大きさにカットする
- 4:鍋に具材を入れ煮る。沸騰し、具材にしっかり火が通ったら完成
「親子丼」
- 材料(2人前)
- 【具材】
- ・東京しゃも(もも)…400g
- ・卵…4個
- ・玉ねぎ…1/2個
- 【ダシ】
- ・しょうゆ…大さじ2
- ・みりん…大さじ2
- ・酒…大さじ1
- ・砂糖…大さじ1
- ・和風だしの素…小さじ2/3
- ・水…160cc
- ・三つ葉…適量
- ・ごはん…適量
- 作り方
- 1:肉は調理の20分前くらいに冷蔵庫から出して室温に戻しておく
- 2:肉をひと口大にカットし、玉ねぎはスライスにしておく
- 3:鍋に【出汁】の材料と玉ねぎを入れて強火で2分ほど煮る
- 4:玉ねぎに火が入り始めたらカットした肉を加え、中火で3分ほど煮る
- 5:肉に火が通ったら、溶いた卵の2/3だけ先に加え、ふたをして中火で30秒煮る
- 6:残った溶き卵を加え半熟になるまで煮る
5:米を入れたどんぶりに盛り、三つ葉をちらして完成
東京しゃもを食べた運営スタッフの声
繊細な鶏出汁をとる!
鶏ガラで鶏鍋を出汁から作りました。
ガラが大きかったので、割ってふたつの鍋で作ったのですが、調味料を入れなくても鶏の味が感じられ、繊細な味わいでした。鍋にしても他の具材ともマッチしていていおいしかったです。(40代・女性)
クセになるうま味と噛み心地
骨付きのもも肉に市販のハーブソルトだけをまぶしてグリルしました。
かぶりついた瞬間は「硬めだな」と感じましたが、噛むほどにうま味が溢れて、シンプルな味付けでも十分に感じました。だんだん硬めの食感もクセになってきます!(40代・男性)
「鶏のコク」を体験
むね肉でいつもより丁寧に親子丼を作りました。
自分で作った親子丼なのに、いつも作るものよりもコクが感じられお店の親子丼みたいでした!初めて「鶏のコク」というものを体験したかもしれません。(30代・男性)