【肉道大百科】「肉道」の「理念と想い」について

こだわりの高級肉専門店「肉道」の理念と想いについて、
私たちの営業方針である「肉道三原則」の説明や、「店主敬白」の掲載を通じて解説します。

「肉道三原則」とは

肉道がお肉を提供する上で大切にしている三つの原則について、詳しく説明します。

「おいしい」+「肉の体験価値」が高いお肉を提供します

本当においしいのはもちろん、未体験の食感や味わいを体験できる「肉の体験価値」の高いお肉を提供します。

肉道で取り扱う肉の集合画像

肉道のお肉は、「味がおいしい」のほかにも、塊肉にガブリつく「満足感」や「ジワッと溢れるうま味」、職人のさばくジビエ肉を食べて感じる「滋味深さ」、希少なお肉を口にしたときの「幸福感」など、さまざまな感動や新たな体験を味わえるお肉です。
例えば、ジビエ(野生)のイノシシは、野山で栄養をたんまり蓄えて凝縮されたうま味がやみつきになる味わい。放牧豚は、ストレスフリー&薬剤を使わずに自然の姿で育っているから肉質が良く、噛むほどに甘みが染み出して絶品です。
このような、希少なお肉のもつ圧倒的に新しい「肉体験」を感じられるのは、肉道のお肉だけなのです。

こだわりぬいて育てた「安心安全」なお肉のみ提供します。

育成方法・飼料・畜産家の人柄も全て確認し、家畜の命を尊重して自然の営みのままに育て、成長ホルモン剤を使わない「安心安全」なお肉を厳選します。

肉道で取り扱っている放牧豚の飼育風景

「肉道」のお肉はすべて、生産している畜産農家を実際に訪れ、飼育方法を見て「安心安全」かを判断しています。
一般的に、豚はストレスの多いぎゅうぎゅうの豚舎で育てられ、牛は本来脂の入らない赤身を霜降りにするため不健康に太らせられる場合が多いです。しかし、「肉道」の扱う放牧豚やイノブタは、自然のままの開放的な飼育環境の中で育ち、余計な薬剤も使わないため健康そのもの。家畜も健康な一生を過ごせるようにしようという「アニマルウェルフェア」の理念にもかなっている上質なお肉です。

「自信をもって提供できる」お肉のみを提供します。

例え品切れや欠品が発生して売り上げが落ちても妥協せず、「自信をもって提供できる」お肉にこだわり、厳選して提供します。

肉道で取り扱っているイノシシ肉の画像

ジビエであるイノシシやエゾシカは野生のものを狩猟して調達するため、必ずしもすべての個体が納得のいく肉質であるとは限りません。
そこで、品質を何よりも大切にする肉道では、年間600頭以上を捌くイノシシ捌きの職人による見極めなど独自の基準を設け、合格したお肉のみを扱い、基準に満たないお肉は売りに出さないと決めています。そのため、発送に時間がかかることや品切れとなることもありますが、これはお届けするお肉がすべて最高の品質であることの裏付けです。

店主敬白

「他の何倍も手間をかける。」

美しい響きですが、経済合理性に相反する事も多いのが実態でしょう。
最近聞くところではA5ランクの牛肉の生産量が、牛肉全体の生産量の2割を占める様になったそうです。

輸出され、海外でブランド牛として高く売れているのが理由だそうです。
A5の作り方、育て方も一定方法論が確立し、経済合理性の高い農産物を皆が産出できるようになり、日本の農業が輸出で儲けている。
これは長きにわたって官民一体となり高付加価値農業化と海外進出を進めてきた結果だと思います
素晴らしい。

でも、だからこそ肉道は考えました。
沢山増えたA5牛肉は、もう食べた時に感動をもたらす存在ではなくなるんじゃないか?
本来食肉は、産地毎、生産者毎、個体毎に味が違い、その個性を楽しむ事ができるものなのに、その楽しみがなくなってしまうんじゃないか?
A5と価格偏重の食肉生産の中で、置いて行ってしまったこだわり(薬剤を使わない、太りやすい餌を使わない、自然のままに運動させる育て方)があるのではないか?
流れに取り残された、A5牛肉以外の価値ある肉、生産者の努力にスポットを当てる誰かが必要なんじゃないか?
そして取り残されつつあるものの価値を、求めているお客様もいるんじゃないか?と。

肉道は、A5和牛の海外輸出に代表される「賢い農業」じゃない方にスポットを当てるために開店しました。

賢い農業に批判は一切ありません。ただ、じゃない方の価値や努力も、ちゃんと認められる世の中の方がなんだかいい気がするんです。

肉道は、薬剤や遺伝子組み換え飼料を極力避け、できる限り自然のまま、「他の何倍も手間をかけて育てた」安心・安全なお肉を集めました。
手間をかけたから、どのお肉も個性的で、普通じゃ体験出来ないような食体験をもたらします。
(おいしい事は確認済みですが、好き嫌いは分かれるかもしれません)

そう「じゃない方」のお肉だけのお店です。
また、あえてブランド名も出していません。

そのかわり、長い説明文や紹介記事を手間をかけて作りました。
お客様は、長い文章を読むのが手間になりますが、イメージで選ぶのではなく、お肉や育て方の特徴を知りながら選んで頂けます。

商品も翌日すぐ届くわけではありません。すぐ売り切れます。
捌いたその日に発送したいとこだわる生産者や、状態の良いものしか出荷したくないという方もいらっしゃるからです。
肉道は、生産者のこだわりを一切制限しません。
なぜならそこにお客様も求める価値があるはずだからです。

正直高いです。ブランドに値段をつけたのではありません。手間を合理化したくないからです。肉道は、じゃない方のお店です。

他の何倍も手間をかけちゃっている肉しかありません。だから賢いお店では出会えないお肉との出会い、体験、価値があるはずです。
そこが、肉道の居場所です。
ビジネスの部分と折り合いをちゃんとつけながら、じゃない方の中では、一番価値のあるお店になろうと思います。

(2020年12月10日)

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